一周回って新しい⁉️

一周どころか、二周目、いや三周目かな。

藍染の菊花模様の絞りは母が30代後半で着ていたゆかた。私が15、6歳だったから、かれこれ40年。生なりに朱の撫子は私が30代後半に買ったものだから、そろそろ20年。

合わせた帯も当時のままだけれど、オーソドックスなモノは何周回ってもそれなりになってしまうから不思議です。

絹物は三代着られると言われます。親から子へ、子から子へ。絹は貴重で高価でしたから、三代お世話になったあとは、傷んだところを取り除きながら、布団の皮になり、やがて座布団カバーになり、最後はハタキになってぼろぼろになるまで使いました。

そこへいくと木綿は、洗えば縮みますし、色褪せしますし、次代に残す意識はなく、寝巻きになって、十分柔らかくなったところで、最後は赤ちゃんのおむつか、雑巾になって役目を終えました。

ところが、現代では、袖を通す頻度が明らかに少なくなっているためか、傷みもせず、再利用もされず、良い状態で残せるようになりました。

正直、残しているのではなく、残されているだけかもしれませんが…。

それでも「◯周回って新しい!」

と感じて貰えるならば、タンス、押入れの奥から引っ張り出す価値があるのではないか、と思います。

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