秋風立って・・・

9月になりました。

「処暑」とはよく言ったもので、今日は時折吹く風が涼しく、過ごしやすい1日でした。

以前ほど、この時期にはこの「きもの」とは言われなくなってきましたが、やはり、朝晩が涼しくなってくると、透けるものはそろそろお終い。紗、絽など、夏織りのものは、見た目も少し寒々しく感じますし、実際、風通しが良いので、気温によっては寒く感じることさえあります。帯締めも、基本的にはオールシーズン使うものなので、夏用のレースや粗い組紐は期間限定の特別なものとして、9月になると用いることはありません。

ということで、8月下旬の歌舞伎座には、薄物を着られる今シーズン最後のチャンス!と、絹紅梅に名古屋の夏帯、薄羽織で出掛けました。

木綿の紅梅織りはゆかたに準ずるものになり、絹物は薄物の扱いです。羅や絽のように透けない夏帯は9月まで。今回の帯はこのタイプの麻絹混です。半襟、帯揚げは絽、帯締めも夏用。風が強い日だったので、帰りの時間帯を考えると薄羽織は必需品と考えました。

このように、夏の「きもの」は身に付けられる期間が短く、気温に合わせた工夫も必要なのですが、それを贅沢?とは言わず、お洒落として楽しみたいと思います。

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